自然豊かな上田市は、ワーケーションにおすすめの地域です。北陸新幹線で約90分と、首都圏からのアクセスが良いだけでなく、仕事の合間に楽しめるアクティビティも充実しています。
なかでも、花火制作体験ができるのは上田市ならでは。今回は、ワーケーションと花火制作の組み合わせについて、県外から花火制作を体験しに来たグループを例にご紹介します。
花火制作×ワーケーションのススメ
ワーケーションでは、仕事はもちろんのこと、その地域独自のアクティビティも楽しみたいところ。
上田市では、豊かな自然を楽しめるアクティビティやグルメスポット巡り、温泉など、さまざまな体験ができます。なかでも花火制作をワーケーションの一環として行えるのは、上田市オリジナルの体験ではないでしょうか。
仕事の合間に家族や友人、仕事仲間と一緒に花火を作り、そして打ち上げまでを楽しむことで、コミュニケーションやチームワークを深められること間違いなし。
また地域の人々と関わるきっかけにもなり、新しい交流も生まれることでしょう。
花火制作ができる武舎煙火工業とは?
花火制作を体験できるのは、上田地域の花火文化を支える「武舎煙火工業」です。
武舎煙火工業は、長野県東信地域で唯一の煙火工場として、花火の製造から打ち上げまでを実施しています。
明治35年(1902)の創業以来、120年以上にわたって地域の花火文化を担ってきました。とくに毎年8月5日に上田市で開催される「信州上田大花火大会」においては、見る者の心を躍らせる魅力的な花火の数々を打ち上げています。
近年では、オリジナルの花火作りから打ち上げまで行えるワークショップや、個人でも少額から花火を打ち上げることができる「だれでもスターマイン」を通じて、地域の人々がより身近に花火を楽しめるよう取り組んでいます。
オリジナルの花火を作ってみよう!
それでは、実際の花火制作の工程を見ていきましょう。
今回花火制作に参加したのは、長野県外から3泊4日でワーケーションに来たHさん、Sさん、Uさんの女性3人のグループ。花火制作に興味を持ち、上田へ行ってみようと決めたそうです。
1日目。さっそく花火制作を体験しに、武舎煙火工業を訪れた3人。専用の部屋へ案内され、講師となる職人の方から火薬の扱いなど注意事項の説明を受けます。
武舎煙火工業で体験できるのは、花火制作における「玉込め」という工程。
玉込めは、「星」と「割薬」という2つの火薬を「玉皮(たまがわ)」と呼ばれる半円形の器に入れる作業です。今回は「3号玉」の小さな花火玉を作ります。
2つの火薬には、それぞれ役割があり、星は花火の色になるもの、割薬は爆発させるものとなっています(赤色の容器に入っているのが割薬、水色の容器に入っているのが星)。
玉皮には導火線のついてるものとついてないものがあり、それぞれに火薬を入れていきます。
「職人さんが目の前で作りながら教えてくれるのでわかりやすい」「無心になれる」「詰めすぎるとバランスを整えるのが難しい!」と花火制作を楽しみつつ、会話を弾ませる3人。にぎやかに、でも、真剣に火薬を詰めていきます。
火薬は星、割薬の順に入れていきます。星と混ざらないよう、間断紙(はさみがみ)を入れてから割薬を入れます。割薬を入れたら間断紙で包むように覆います。
一連の流れをもう1つの玉皮でも行い、2つの玉皮に火薬を入れたら一気に合わせ、テープを巻いて1つの花火玉にします。
テープを巻いたら完成です。花火制作で体験できるのはここまで。所用時間は1時間程度です。
このあと「玉貼り」と呼ばれる工程を経て花火玉が完成し、打ち上げとなります。
「りんごみたいで可愛い」「どんな風に打ち上がるのか楽しみ」とできあがった花火玉を見て盛り上がる3人。
「花火玉にメモしておけば、打ち上げのときに何番目が誰の花火かわかるんですね。打ち上げが楽しみ!」と、武舎煙火工業をあとにしました。
2日目と3日目は、仕事や余暇を過ごします。
ワークスペースの拠点は、塩田地域の小高い丘にあるテレワーク施設「+519worklodge(ゴーイチキューワークロッジ)」。
+519worklodgeは、予約不要で気軽に使えるコワーキングエリアをはじめ、WEB会議に最適な個室や大小さまざまな研修室を兼ね備えている施設です。モニターやWEB会議用スピーカーマイクなど、貸出可能な備品も充実しています。
仕事の合間に、上田城や柳町をはじめとする観光名所を巡り、美味だれ焼き鳥やあんかけ焼きそばといったご当地グルメに舌鼓を打つ3人。
「上田は美味しいお蕎麦屋さんやレトロなカフェがあって街巡りが楽しい」「お酒好きな私にとっては、酒蔵がたくさんあるのは魅力」と上田の街を楽しんでいました。
3日目の夜。いよいよ打ち上げです。花火は作ったその日の夜に打ち上げることも、別の日に打ち上げることも可能。今回はワーケーション最終日の前夜に打ち上がるようスケジューリングしました。
花火の打ち上げは、千曲川の河川敷で行われます。一発、一発と、きれいに打ち上がっていく花火に歓声を上げる3人。打ち上げが終わるとそれぞれ感想を言葉にしていました。
「自分の手で火薬を込めた花火が打ち上がり、言葉にならない感動で胸がいっぱいです」(Hさん)
「作ってみて職人さんの苦労がわかり、より愛おしみをもって花火を見ることができました」(Sさん)
「Hさん、Sさんと一緒に花火制作をしたことで、コミュニケーションが深まり、また感動も共有できました。仕事にも集中できたので、いいワーケーションとなりました」(Uさん)
花火制作を通じて、他ではできないワーケーションを
花火制作×ワーケーションという上田市ならではの体験では、普段関わることのない花火職人の方々をはじめとする上田の人たちと触れ合うことができます。
また花火制作から打ち上げまでを通じて、同じ時間を共有した人とのコミュニケーションが深まるだけでなく、花火を見るという楽しみも増え、仕事のメリハリにも繋がります。花火の打ち上げを最終日の前夜にすれば達成感を得られるでしょう。
今回は3泊4日のスケジュールをモデルにご紹介しましたが、制作した花火玉は当日中に打ち上げることも可能なので、1泊2日のワーケーションでも花火制作を体験することができます。
上田市でのワーケーションでは、アクティビティの一つとして花火制作を取り入れてみてはいかがでしょうか。
INFORMATION
武舎煙火工業株式会社(花火制作体験について)
- 住所
- 上田市上田原869-18(本社)/東御市和2939(工場)
- TEL
- 0268-62-0131
- 営業時間
- 【日程】要相談 ※6月から9月は業務最盛期につき受け付けておりません。
【所要時間】約60分(3号玉 1発制作)
★3週間前までに要予約
- 料金
- 27,500円(税込)※3号1発制作、3号玉レプリカ土産付
- 備考
- 【最小催行人員】4名
【条件】
・18才以上(1回4名まで)
・当日の打ち上げをご希望の場合は、午前中までに制作を終える必要があります。
・天候によっては当日の打ち上げが不可の場合があります(風が強い場合等)。
・打ち上げ場所は上田市千曲川河川敷を予定しております。ご希望の打ち上げ場所がある場合、ご相談ください。
・申し込みは、希望日の3週間前までにお願いします。