一般社団法人 信州上田観光協会 うえだトリップなび

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風景写真家・岡田光司さんに教わる、別所線×写真さんぽの旅

千曲川の左岸、塩田平を走る上田電鉄別所線。大正時代から地域の交通を支えるとともに、車窓から見える絶景は多くの人を癒し、元気づけてきました。沿線では夏至の朝、太陽が昇るとき地上にできる光の線“レイライン”上に、寺社などのパワースポットが集まり、古来よりさまざまな祈りの形が受け継がれているとして、日本遺産にも登録されています。今回はそんな魅力あふれる別所線を、写真を通じて追いかけます。

▷▶上田のシンボル・別所線

開業は大正10年(1921)、上田温泉電軌が開業した川西線が別所線のはじまり。現在は上田駅から別所温泉までの11.6kmの区間を30分程かけてつないでおり、昭和初期に登場した可愛らしい“丸窓電車”や、映画のロケにも使われた赤い鉄橋、のんびりした田園風景などにファンの多いローカル線です。

2019年10月の台風19号で赤い鉄橋“千曲川橋梁”が一部崩落したニュースは、県内だけでなく全国的に大きな衝撃を与えました。一時は目処の立たなかった復旧工事も、多くの応援を受け、2021年3月28日ついに全線が復旧・開通。乗っても撮っても、眺めても楽しい別所線に魅了され、ダイナミックで優しい写真を撮り続けている風景写真家・岡田光司さんに、別所線の魅力や撮影スポットについてお話を伺いました。

▷▶地元カメラマンが語る別所線

岡田さんは1967年生まれ。新潟の大学を卒業後、数ヶ月だけ会社員を経て独立し、フリーの写真家として国内外の自然を追いかけ続け、30歳のときに家族で上田市に移住してきました。今ではすっかり信州、塩田平のファンだといい、地元に住んでいるからこそ撮れる一瞬をカメラに収めているそう。

「別所線は至近距離にポイントだらけで、絵にしやすい鉄道だなと感じています。駅舎も映えます。乗っていると駅員さんとの距離が近いのも嬉しくて、挨拶とか、ちょっとしたふれあいがあるのはローカル線ならではですね」

現在走っている車両のボディーカラーは5種類。“風景と車両の組み合わせで、さまざまな表情が生まれるのにも注目”ということで今回は、“誰でも行きやすく撮りやすいフォトスポット”を厳選して教えていただきました。

▷▶ここがオススメ!撮影スポット4選

©岡田光司

※現在は芝桜の数が減少しております。実物と写真は異なりますのでご了承ください。

①赤い鉄橋(上田駅~城下駅間)

夕陽や朝日、周囲の山々とのコントラストも美しい、言わずと知れた撮影スポット。全線開通に伴い、再び電車が鉄橋を渡る姿が撮れるようになりました。

鉄橋のすぐ近くに駐車スペースはないので、駅周辺に停めて歩いて向かいます。車通りのあるところなので、撮影する際には要注意。

上田駅側の右岸には芝桜が植えられていて、花越しに車両を写してもきれいです。

 

©岡田光司

②下之郷駅~中塩田駅間

岡田さんが「中塩田 郷(なかしおだ ごう)くん」と名前をつけて絶賛する区間がこちら。車内外どちらから撮っても映えるポイントです。

魅力は、なんと言っても田園風景が広がる中の2箇所のカーブ。車体が傾いて通過する様子は、躍動感があってとってもフォトジェニック。

秋には線路脇にコスモスが咲き、いっそうローカルな魅力が増します。

 

©岡田光司

③舞田駅~八木沢駅間

②の郷くんに対し、こちらの区間は「八木沢 舞(やぎさわ まい)ちゃん」。広大な田園地帯の背景に独鈷山、夫神岳、女神岳の塩田三山(こちらも岡田さん命名)が素敵なアクセント。

舞田駅は春、こじんまりとしたホームに咲く桜の花が写真映え。さらに5月頃、周囲の田んぼに水が張られると、緑と車窓と山々がとても美しく水面に映し出されます。

塩田平の魅力をぎゅっと濃縮したかのようなこの区間。ここだけは電車から降りて、歩いて次の駅を目指すのもオススメです。

 

④別所温泉駅

最後は終点、別所温泉駅。ミントグリーンの駅舎に、木の雰囲気が昔懐かしい改札口。レトロな看板も残っていて、ついシャッターを押したくなります。

駅舎を出て階段上から撮る別所線も素敵ですが、岡田さんのオススメは“駐車場から見る桜と車両”。電車が動き出した数秒後、一番のシャッターチャンスがあるそうなので、カメラを構えて狙ってみてくださいね。

 

▷▶別所線と写真さんぽに出かけよう

オススメスポットがわかったところで早速、別所線と旅に出かけましょう。珍しい硬券の切符にも注目です。

オレンジ色の座席に明るい車内、やさしい時間がゆっくりと流れていきます。
誰かと一緒に乗るなら、反対側の座席から撮りあいっこも楽しそうです。


流れるように過ぎていく田畑、悠々とした山並みに広い空。車窓風景を写真に撮る場合は、カメラのレンズをガラスにピッタリくっつけるのがコツなんだそう。

岡田さん命名の塩田三山は、何度か撮るチャンスがあるので狙い甲斐がありました。

もうひとつ「せっかく乗ったら気にしてみてね」と言われたのが、電車の走行音。2両編成ならでは、テンポ良く立体感のある音は、カーブの続く“中塩田 郷くん区間”で、一層魅力的に聞こえた気がしました。

上田駅からストレートで約30分、あっという間に別所温泉駅に到着です。この日は袴姿の駅長さんが切符を受け取ってくださいました。

改札を出た先にはオリジナルグッズが多々。モビールや岡田さんの別所線ポストカードセットも販売されていました。

多くの応援と思いをのせて走る別所線。沿線には、生島足島神社(下之郷駅)、別所温泉など見所がたくさんあります。観光スポットや岡田さんのオススメ撮影ポイント、時刻表を照らし合わせて、自分なりの旅を計画してはいかがでしょうか。

 

INFORMATION

 
上田駅
住所
〒386-0025 長野県上田市天神1丁目1
関連サイト
上田電鉄別所線 岡田フォトオフィス